「ワークライフインテグレーション」という言葉をお聞きになったことはあるでしょうか?
ワークライフインテグレーションとは新しい働き方の考え方です。
ワークライフインテグレーションの目的は、仕事とプライベートをともに質を向上させて、人生そのものを充実させること。
まだまだ耳慣れない言葉ですが、少しずつこの考え方を導入する企業も増えてきています。
そこで今回はワークライフインテグレーションの意味や効果などをくわしく紹介。
さらにワークライフインテグレーションと混同されやすい「ワークライフバランス」との違いを紹介していきます。
Contents
1.ワークライフインテグレーションの言葉の意味は?
「ワークライフインテグレーション」のワークとは「仕事」、ライフは「生活」、インテグレーションは「統合」を表しています。
ですからワークライフインテグレーションとは、仕事と生活を統合するという意味の言葉です。
仕事も生活も質の向上を目指す
つまり従来のように仕事と生活をはっきりと区別せず、人生を形成する大切な要素として、仕事と生活のどちらも質を向上させ、人生そのものを充実させようという考えです。
確かに仕事が充実していると、プライベートにもよい影響があります。
同じように生活や趣味などのプライベートが充実すると、仕事にもよい影響が出てくることがあるでしょう。
こういったよい影響をお互いに及ぼせるような働き方を目指すのがワークライフインテグレーションです。
このように仕事と生活を調和を持って統合させるには、今までのような画一的働き方ではなく、より柔軟で多様性のある働き方を推進させていく必要があります。
2.ワークライフバランスとの違いは?
同じように働き方の指針を表す言葉に「ワークライフバランス」があります。
ワークライフバランスとは言葉のとおり、仕事と生活のバランスを取る働き方です。
ワークライフバランスでは「仕事」と「生活」を相対する、全く別のものとして考えます。
つまり仕事を重視する場合は生活を犠牲に、反対に生活を重視する場合は仕事をセーブしてバランスを取るというのが基本的な考え方です。
どちらかにブレーキをかけたり、犠牲にしたりすることでバランスを保ちます。
ワークライフバランスは仕事か生活どちらかをセーブする
ワークライフバランスについて女性の出産や育児を例に考えてみます。
多くの企業で、女性は出産や育児で長期休暇をとることが可能になってきました。
出産や育児に専念できるのはよいことですが、仕事を長い間離れることで積み上げてきたキャリアを失う可能性も大きくなります。
また家族の介護の例も考えてみましょう。
家族に介護が必要になった時、介護休暇を取れる企業も増えています。
ですが介護には育児のようにはっきりとした終わりは見えません。
あまりにも長期にわたる場合は退職を選択せざるを得なくなるでしょう。
3.どちらも犠牲にしないワークライフインテグレーション
仕事か生活のどちらかをセーブするのがワークライフバランス。
対してワークライフインテグレーションは、どちらも犠牲にしない働き方を目指します。
例えば先ほどの女性が出産や育児をする時に、ワークライフバランスでは完全に休暇を取る形が取られるでしょう。
ですがワークライフインテグレーションの考え方では、仕事量を大幅に削減して在宅ワークなどの形で会社とつながっている形態を持続させます。
会社とつながっていることでキャリアが継続でき、職場復帰した時も不安を抱えず働くことが可能です。
ワークライフインテグレーションは従業員みんなに該当する
またワークライフインテグレーションとワークライフバランスとの違いは、該当する人たちにあります。
ワークライフバランスでは主な対象は出産や育児、介護、療養をしている人たちです。
これらの理由で仕事を休んだり、セーブしたりする必要がある人たちに該当する働き方といえるでしょう。
それに対してワークライフインテグレーションは従業員全員に該当する働き方。
必要に迫られてというよりも、もっと積極的な理由で自分に合った働き方を選択します。
働き方の選択によって生まれた時間を自分の趣味や勉強、社会貢献などに充てることが可能です。
このようにワークライフインテグレーションでは生活、プライベートを充実させて、仕事にもよい影響を与え、さらに人生そのものを充実させることを目指します。
4.ワークライフインテグレーションを浸透させるための企業や従業員の取り組み
ワークライフインテグレーションという働き方を浸透させていくには、企業が率先して制度を作るなどの取り組みをしていくことが必要です。
また制度がいくら整備されても、従業員がその意義に気づかずに漫然と働いていたのでは効果は出ません。
そこで、ここではワークライフインテグレーションという働き方を浸透させるための企業や従業員が取り組むべきことを紹介します。
4-1.企業が行うワークライフインテグレーションの取り組み
企業がワークライフインテグレーションを浸透させるために一番に行うべきなのは、柔軟で多様性のある働き方を従業員に提供することです。
またワークライフインテグレーションの意義についての従業員の理解を深め、一人一人がよりよい働き方を選択できるようにすることも必要になってきます。
①柔軟で多様性のある働き方の提供
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②従業員の生活の質を向上させる取り組み
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③従業員の理解や実行力を高める取り組み
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4-2.従業員が行うワークライフインテグレーションの取り組み
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5.コロナ禍の今こそワークライフインテグレーション導入のチャンス
上で紹介したように、ワークライフインテグレーションという働き方を浸透させるには、柔軟で多様性のある働き方の選択が最も重要といえます。
今回のコロナ禍で働く人の多くが家庭生活の大切さを再認識させられました。
また多くの企業でテレワークが導入されることに…。
このようにコロナ禍の今は、かなり強制的ではありますが生活と仕事が統合されている状態です。
ですから今こそワークライフインテグレーションの考え方を企業が導入するチャンスといえるのです。
6.ワークライフインテグレーション導入による効果
ワークライフインテグレーションの考え方を導入することで、企業や従業員にはどのようなメリットがあるのでしょうか?
6-1.従業員のメリット
自分に合った働き方を選択できる
育児や介護、療養中などで、働きたいけれども休業せざるを得なかった人が、テレワークなど自分にあった働き方を選択できます。
退職せずに仕事を続けられる
家族の介護や自身の障害などで、従来なら退職せざるを得なかったような人でも、テレワークやなどの働き方を選択することで退職せずに仕事を続けられます。
社会活動の参加や学びの再開ができる
ワークライフインテグレーションの考え方が浸透すれば、社会貢献活動をしたり、大学院で再び学んだりすることを認めている企業が増えていきます。
そうなれば働きながら社会貢献やスキルアップができるようになるでしょう。
6-2.企業のメリット
業務効率の向上
従業員が自分に合った快適な働き方をすることで、仕事に対する集中力が高まります。
また長時間労働の是正にもつながり、企業の業務効率がよくなるでしょう。
従業員の能力の向上
従業員が自分に合った働き方を選び時間に余裕ができると、空いた時間を勉強や社会貢献活動に充てることができます。
こうした活動は違った分野について吸収できることも多く、結果として社員の能力の向上につながるでしょう。
従業員のメンタルヘルスを良好に保てる
生活を充実させることで、従業員がメンタルを良好に保ちやすくなります。
精神面の不調が理由の休職や時短勤務をする従業員が減るのは、企業にとってもメリットといえるでしょう。
離職率の低下
柔軟で多様性のある働き方を提供することで、従来なら退職を選択せざるを得なかった人も仕事を続けられます。
企業にとって採用を繰り返すことは大きなコストがかかるものです。
離職者が減ることは大きなメリットといえるでしょう。
7.ワークライフインテグレーション導入時の課題
メリットが多いワークライフインテグレーションですが、導入にあたっては注意するべき課題が…。
以下のようなことが課題になります。
7-1.社員の業務管理が難しい
ワークライフインテグレーションが導入されると働き方の自由度が高くなるでしょう。
よって常に顔を合わせていた従来の働き方に比べて、社員の業務管理が難しくなります。
管理が難しくなるのは勤怠管理や業務の進捗状況や、それぞれのタスク管理などです。
勤怠管理ツールの導入や業務のスケジュールの細分化やタスクの配分の確認などを行い、対応する必要があります。
7-2.人事評価が難しい
働き方の自由度が高くなり顔を合わせる機会が減ると、従来どおりの制度での人事評価が難しくなります。
成果のみで評価する方法もありますが、従業員の能力差があると不公平感が出てしまうことにもなりかねません。
働き方の形態や職種ごとに新たな人事評価制度の策定が必要です。
7-3.従業員の自律性が必要
ワークライフインテグレーションは、従業員の仕事に対する自律性が必要になります。
中にはワークライフインテグレーションの意義をしっかり理解せずに、最適な働き方を選択できない従業員もいるでしょう。
そういった場合はかえって仕事の効率が下がり、長時間労働に陥ってしまう場合もあります。
しっかり研修やフィードバックを行い、従業員が自律的に仕事に取り組めるようなサポートが必要です。
7-4.適さない職種がある
ワークライフインテグレーションの実現には、よりよい働き方の選択が重要です。しかし「現場に必ず行く必要がある」など、職種によっては働き方が選択しにく場合もあります。
そうした職種でもワークライフインテグレーションの考えを取り入れて、できる範囲での導入を考えることは可能です。
8.ワークライフインテグレーションの第一歩!テレワークにおすすめの家具5選
①エルゴヒューマン プロ オットマン HIGH ハイブリッド
日本の人気オフィスチェアブランド「エルゴヒューマン」。
人間工学をもとにデザインされた快適なオフィスチェアは世界中で愛されています。
細部にわたって座る人の身体に合わせて調整できるので、まるでオーダーメイド感覚の座り心地です。
こちらはエルゴヒューマンの最高モデル「プロ オットマン」。
脚を載せるオットマンが付属しており、リクライニングを倒せばかなりフラットに近い状態で休息を取ることができます。
②デュオレスト DR-7501SP DUOREST
背もたれが2つに分かれたデザインが目を引くオフィスチェア、デュオレスト。
このデザインは人間工学に基づいており、2つに分かれた背もたれが体圧を分散して腰痛を予防します。
また背もたれが背中のどんな動きに対応するので、長時間座っていても違和感を感じさせません。
③Eiger アイガー ゲーミングチェア Contieaks
長時間ゲームをする人のためにデザインされたゲーミングチェア。
ゲーミングチェアはパソコンで長時間仕事をする人にもおすすめです。
「Contieaks」はエルゴヒューマンを生み出した関家具のブランド。
日本人の体形を使用環境を考え、ユーザーの声を生かした製品を作り出しています。
こちらのアイガーはヘッドレストや腰痛予防のランバーサポート、160度リクライニングなどの機能を搭載した高機能チェア。
高機能ながらお手頃な価格も魅力です。
④デスク おしゃれ 在宅ワーク RS-D7080 ROBIN 高梨産業
木目とブラックがおしゃれなデスク。
トレンドのブルックリンスタイルにも取り入れやすいデザインです。
シンプルなデザインはリビングでも違和感なく使えます。
⑤ワゴン チェスト 在宅ワーク RS-W4080 ROBIN
上記のデスクとセットで使いたいデスクワゴンです。
アンティークな雰囲気の木目が部屋をオシャレな雰囲気に。
手頃な価格も魅力です。