社員の健康維持・増進し、いきいきと働ける職場を作る健康経営という言葉が定着しつつあります。
健康経営の大きな柱の一つが、運動できる環境作り。社員に運動できる環境を提供することで、運動不足を解消し、健康増進を図ります。運動できる環境作りにはいくつか方法がありますが、近年増加しているのが社内スポーツジムの設置です。
そこで今回は、社内スポーツジム設置の効果や社内スポーツジムの導入例、さらにスポーツジム設置は難しい企業のための運動できる環境作りについて紹介します。
「社員の運動不足を解消して健康を増進したい」「特色ある職場を作りたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
健康経営とは
近年、耳にすることが多くなった健康経営という言葉。今まで社員個々人に任されていた健康管理を、企業が積極的にサポートし、社員の健康維持や増進を図る考え方です。
社員が健康であれば、企業に多くのメリットがもたらされます。例えば離職率の低下や休職者の減少、モチベーションや集中力の高まりによる生産性の向上、医療費負担の軽減などが挙げられます。また健康経営を実践する企業として、企業ブランドの向上も期待できるでしょう。
健康経営では「心身の健康のケア」「食事面でのサポート」「運動面でのサポート」が三本柱となります。今回は「運動面でのサポート」の施策、社内スポーツジム設置に関して詳しく解説します。
社内スポーツジム設置によるメリット
近年、運動面でのサポートとして、社内スポーツジムを設置する企業が増えています。社内スポーツジムに設置には、どういった効果を期待できるでしょうか。
社内スポーツジム設置で期待できる効果には、以下のようなものが挙げられます。
- 時間が無い人でも気軽に利用しやすい
- 社内のコミュニケーションが活発になる
- 採用面でも有利になる
それぞれ詳しく解説していきます。
時間が無い人でも気軽に利用しやすい
運動面でのサポートでは、スポーツジムの利用料金負担といった施策を行っている企業が多くあります。しかしせっかくスポーツジムに入会しても、中には仕事が忙しかったり、疲れていて足を運ぶ気力が湧かなかったりして、なかなか頻繁には通えない人も多いようです。また子育て中の社員は、終業後にすぐ帰宅しなくてはいかないので、入会自体難しい人も多くいます。
社内スポーツジムがあれば、仕事が終わった後に直ぐに運動に取り組めます。わざわざスポーツジムへの移動時間が無くなるので、多少仕事で遅くなっても、運動することができます。またわざわざ足を運ぶという手間が省けて、気分的なハードルが下がり、疲れていても運動しようというモチベーションを保つことができるでしょう。
また社内スポーツジムならば、終業後だけでなく、始業前や休憩時間などちょっとした空き時間で運動できます。終業後には運動する時間が無い子育て世代でも、運動する機会が取りやすくなるでしょう。
社内のコミュニケーションが活発になる
社内スポーツジムを設置することで、色々な部署から社員が集まります。そのため普段は交流の無い、他部署の社員との交流が増えるでしょう。
交流が増えることで、社員の心理的距離が近くなったり、他部署の人の違った側面から話を聞くことでイノベーションを創出したりすることが期待できます。
採用面でも有利になる
人材不足が続く昨今、優秀な人材の確保は企業にとって大きな課題です。昨今は就活生や転職希望者は、企業の福利厚生面も重視して就職活動をしています。社内スポーツジムは、就職希望者にとって魅力的な福利厚生です。採用面での大きなアピールとなるでしょう。
実際に社内スポーツジム設置後に「応募数が何倍にも増えた」という企業もあります。
社内スポーツジムの実践例
ここでは実際に社内にスポーツジムを作った、企業の取り組みについて紹介します。すぐに真似しやすい実践例や、本格的なジムを設置した実践例を取り上げました。
北日本放送
富山県内で、テレビやラジオを放送している北日本放送。以前から活動していたヨガクラブが契機になり、平成28年に空き部屋だったスペースにトレーニング室を設置しました。
トレーニング室に導入された機器は、フィットネスバイクやお腹や胸・腕を鍛えるマルチトレーニングマシン、腕立て懸垂トレーニング機器、マッサージチェア、スタンドタイプのサンドバッグ。
開設後1か月で延べ200人に利用され、好評を得ています。昼休憩や仕事帰りなどに利用する社員が多いようです。
楽天
東京都世田谷区の楽天本社にある「Rakuten Fitness Club & Spa」は、スポーツジムさながらの施設です。
1回ごとに利用料金(700円※2022年現在)がかかるものの、ランニングマシン11台・バイクなど6台・ウェイトトレーニングマシン・フリーウェイト(バーベル・ダンベル)・ジャグジー・シャワー・サウナ・個人ロッカー・荷物ロッカー・酸素カプセル・マッサージチェアと設備がかなり充実。格安の会員価格も設定されており、低価格で利用できるのが、羨ましい社内スポーツジムです。
社内スポーツジム以外の運動できる環境作りの方法
社内スポーツジムを設置できれば、社員は何時でも気軽に運動ができます。しかし社内スポーツジムを設置するには、常時使用できるスペースが必要です。またトレーニングマシーンなどの機器を、購入する予算も必要になってきます。中には、スペースや予算確保が難しい企業もあるでしょう。
社内スポーツジム設置が難しい企業でも、違った方法で運動する機会を提供してみてはいかがでしょうか。運動する機会の提供は、以下のような取り組みが挙げられます。
- 定期的にインストラクターを招いてのスポーツレッスン
- 屋外や公共施設でのスポーツイベントの開催
- オンラインでのスポーツレッスンの提供
それぞれ詳しく解説していきます。
定期的にインストラクターを招いてのスポーツレッスン
常時使えるスペースが無いオフィスにおすすめなのが、インストラクターを招いた、定期的なスポーツレッスンの開催です。会議室やリフレッシュスペースなどの広いスペースを利用し、ヨガやピラティス、ストレッチ、ボクササイズなどのスポーツレッスンを行います。単発のイベントではなく、週1回や月2回と回数を決めて、開催するとより運動効果が期待できます。
インストラクターの派遣は、以下のようなオフィス向けのサービスを利用するのもおすすめです。
また実際に長期に渡ってヨガレッスンを続けている企業では、経験豊富な社員がインストラクター代わりにレッスンしているところもあるようです。
屋外や公共施設でのスポーツイベントの開催
広いスペースが確保できないオフィスでは、屋外や公共施設でのスポーツイベント開催もおすすめです。
イベントの内容はウォーキングやランニング、登山、ボーリング、運動会、ドッチビーなどの新スポーツなどが、参加しやすいでしょう。
休日は家族などプライベート優先の人が多いので、登山など以外は平日開催にすると、参加率を高くできます。
オンラインでのスポーツレッスンの提供
通勤が無く、歩く機会が減っているテレワーク社員は、より運動不足に陥りやすくなります。テレワーク社員が多い企業では、オンラインでのスポーツレッスンもおすすめです。内容はヨガやピラティス、ストレッチ、エクササイズなどが、家庭でも行いやすいでしょう。
オンラインレッスンの一例として、以下のようなサービスがあります。
社内スポーツジム設置に使えるおすすめのオフィス家具5選
ここでは社内スポーツジム作りに使える、おすすめのオフィス家具を紹介します。
①モクベンチ 4人掛け ベンチ
運動の休憩やダンベルトレーニングに使えるベンチです。抗菌・防汚加工がなされており、汗で汚れやすいスポーツジムでも清潔を保てます。カラーは豊富な18色展開です。
②木目柄 12人用 スタンダードロッカー 鍵付き
貴重品や着替えを収納できる、鍵付きロッカーです。木目調デザインがリラックスした雰囲気を作ります。
③【軽量ラック ボルトレス】 耐荷重150kg/5段
運動する際に、ドリンクやタオルが置ける場所があると便利です。一段の耐荷重が150kgあり、ダンベルやヨガマットなどの収納にも使えます。
④【コ字セット】 ローパーテーションセット
更衣室が無いオフィスでも、パーティションを使えば、簡易的な更衣室が作れます。パネル9枚でコの字型になるパーティションセット。枚数調整でスペースに合わせた広さを作れます。
⑤【割れない鏡】【超軽量】 リフェクスミラー
- 【割れない鏡】【超軽量】 リフェクスミラー
- 価格:27,864円(税込)
ヨガやピラティスなど、フォームが大切な運動におすすめのリフェクスミラー。ポリエステルフィルム製で、衝撃を受けても割れません。通常の鏡よりもくっきり映り、指先まではっきりと確認できます。
社内スポーツジムを設置して社員に運動できる環境を提供しよう!
社員が何時でも気軽に運動できる社内スポーツジムは、ちょっとしたスペースがあれば設置可能です。場所が確保できるのであれば、できる範囲で器具を準備して、まずは思い切ってスポーツジムを設置してみてはいかがでしょうか。
スペースや予算的にスポーツジム設置が難しいオフィスでも、さまざまな方法で運動する機会を提供できます。それぞれのオフィスに合った方法で、運動する機会を提供し、社員がいきいき働ける活力ある職場を目指してみてはいかがでしょうか。